調和
基地反対運動に対していた府警官の差別発言、発言してしまった人や、それを擁護したと思われた人に対しての批難が起こっています。
インターネットや新聞などの媒体越しのことを純に眺められるかと言えばそうではないはずですが、ちょこっとだけ。
今回の話、なにより問題なのは、発言をしてしまった人自身に、発言自体が差別に当たることを知らなかったことだと思います。
北海道でいえば、アイヌの人がそう呼ばれていたのは有名な話。これも思いこみのようですが。
いまのアイヌ文化振興法の以前の名称は、それを冠せられていました。
つまり90年代までは社会一般的に使用されていたので、十数年前には改正のための議論が社会的に盛んだったことが想像できます。
一時の感情に任せて言っていい発言ではないですが、そもそも差別に当たることを知らないというのは、何か今までのひずみを見るようで寒気がします。
まあたしかに小学校や中学校のころの同期に、差別に当たるかどうかを聞いてみたら、返ってくる答えは容易に想像できるので、ひとつこれを契機に考えることはありそうです。
インスタグラムにこの前新宿を歩いていて摂った写真をあげています。
僕が思っている以上に新宿は何色も混ざっているような雑多な場所で、高校時代を過ごした場所とはいつも違うところをこの街から感じます。
人工と自然の汽水域。
札幌のように最初から区画され、整然としている理知的な場所も好きですけど、
新宿のようにごちゃごちゃしているうちに街ができたという、ある意味で自然な場所は刺激的でした。
人工的に自然ということなのかな。
なんとなくこれまで撮ってきた写真をみていると、僕はそれらの汽水域的なところに惹かれているみたいです。
ただ今回の差別の一件を耳にすると、いかに自然でありながらバランスをとるということが難しいかを思い知らされます。
個々人は自然であるながら、全体としては調整されている。
このバランスが非常に難しいのだなあと。
公務員は全体への奉仕者と日本国憲法第十五条に記されています。
実は日本の人口に対する公務員数は先進国の中でもかなり低いほうみたいです。あれだけ費用抑えろという世論にも関わらず。
全体を相手にする以上批難されることもそれ相応に多いわけですし、昨今あまり良いイメージが持たれにくい存在です。
その中で、この一件は単純に差別的発言として問われるよりほかにも改善しなければうけないことがあるように思えました。
いろいろ見ていると札幌は初雪だったみたいですね。
去年の写真見返したら、北大は紅葉の真っ盛り。
ちょっと懐かしく思ったり。
東京の紅葉、今年はちゃんと写真撮りたいな。
2016.10.22
こばやし